花形装飾活字を愛でる その112

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エンスヘデ活字シリーズ60の花形装飾活字のアウトライン化したデータ差し上げます。
詳しくは
http://www.fengfeeldesign.org/をご覧ください。
お待ちしております。

連結部分について。
イメジスト(http://www.miwakazuki.jp/imagest/)の花形装飾活字では、
連結部は極々少ない数で構成出来るようになっています。
というより基本が連結による花形装飾活字なので、
連結部分もクソもないような感じですが、
あえて言うなら、
種類は多くない方がより自然に見えるようになっています。
これはエンスヘデのやつを使っていて気付いた事なんですが、
どうしても、版を構築する際、
その完成度の高さゆえに、
どの版を使えば良いのか迷って、
結局、たくさん選んで変になる、
もしくはチョイスのミスでバランスが取れない等、
一応のパターンは設定されていましたが、
度々そのような状況に見舞われました。
まあ単純にもっと、
その花形装飾活字の理解を深めれば良かったし、
だからこそ魅力を感じているのですが、
感覚的な部分としては、
不便のようなものを感じていました。
もっと直感で組むという楽しみは味わえないのかとか、
もっともっと理屈じゃなくて直感で組めたら面白いと思いました。
単純だけど個性が出て直感で組む事が出来るようなもの。
中でも連結部、
というか隣に並べた時の版の選定の自由度の底上げは、
良い結果が出たと思います。
要するに適当に選べばそれなりに形になるといったノリです。
けれどそれは使う人の技能に委ねられるといった寸法。
版のイメージが先行するのではなくって、
あくまで組む側の意図が優先される程度のイメージ。
それを連結の単純化という側面で実現したと言い切っておきます。
版同士の相性という視点でも役割の在り方を明確化しない事でも、
試している部分があります。
単に役割を緩めたとか無くしたではなくって、
あくまで明確化しない事にこだわっています。
無くしてもいないし緩めてもいません。
じゃあなんなのってとこですが、
それは最初書いた、
極々少ない数で構成出来るようにした訳です。
複雑怪奇で綿密に組まれた版構成は、
時には神がかった素晴らしい美を産みますが、
あくまで役割やポジションを明確にする事で可能にしているんです。
逆に要素が多すぎる傾向に傾いてしまうような気がします。
それを否定する事はありませんが、
今回の意図としては、
いかにその部分をスマートにまとめ上げるかという点に関して、
明確化しない曖昧な部分で、
使用者がある程度定義しなおせるようなものという事になるかと思います。