花形装飾活字を愛でる その140

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エンスヘデ活字シリーズ60の花形装飾活字のアウトライン化したデータ差し上げます。
詳しくは
http://www.fengfeeldesign.org/printshop/insatu/printers_flowers/ensuhede/index.htmlをご覧ください。
お待ちしております。


そして、
この形の元になったイメージとはいったいなんなのか。
単に都合のいい抽象に仕立て上げた訳ではありません。
1つの長年付き合ってきたモチーフを元にしました。
これを最初に何にするかで答えは変わっていたと思います。
なんというかやはり形にする以上は完全な想像などは有り得ません。
例え抽象画であろうともかならず眼に映った記憶のあるものの繰り返しによって、
得られるものであると信じています。
それと今まで一番多く描いてきた「曲線(WAVE)シリーズ」を基にする事も決めていました。
自分が1番長く多く描き続けてきたものを、
今回の「水草」にぶつけてやろうと考えたわけです。
今自分に出来る最強のドローイング、
そして今まで散々書いてきた「水草」コンセプト。
この2つが掛け合わさる事で、
水草の考え方がグラフィックデザインに関わってきて10年の集大成なら、
版の形そのもののドローイングは、
生まれてきてから今まで描き続けた技の集大成にしようと考えました。
前振りが長くなりましたが、ではここで答えを。
答えは「植物」です。
1つ1つが「植物」であり、全部で1つなんです。
葉であり根であり茎であり花である訳です。種でもあるかな。
その形の根本を追求し、
組み合わした時にどのように組み合わせたとしても「植物」になるような図案に仕立てあげました。
これは技です。
グラフィックデザインの関係のないところ。
もしくは巧みの一致を見たと言ってもいいと思います。
ずっと研磨し続けてきた事をただただ掛け合わせただけ。
その2つが組み合わした時に予想をしてそうしたのではなく、
単に、単に、その化学変化を楽しんだだけ。
言わば新しい生命です。
これはグラフィックデザインでありグラフィックデザインではありません。
絵画であり、絵画ではないのです。
まったく新しい平面もしくはビジュアルの誕生なんです。
そしてボクの全てです。
つづく。