花形装飾活字を愛でる その92

紹介しておりますエンスヘデ活字シリーズ60の花形装飾活字のアウトライン化したデータ差し上げます。
詳しくは
http://www.fengfeeldesign.org/をご覧ください。
お待ちしております。

そもそも美術に関するものは、
シンメトリーが基準なのです。
それを意識せずに制作する事はいい意味で無造作ヘアー、
悪い意味で天然パーマ。
やはりここでも「意識する」というのは非常に大きなウェイトを締めています。
むしろその天然パーマを意識して直す動作こそが、
デザインでありタイポグラフィにおける素であり、
天然パーマがどのような天然パーマかという部分こそが、
身を委ねるべき対象という訳です。
むしろ修正ではなくて、
その魅力をいかに引き出すかという視点が重要です。
そしてシンメトリー。
頭の形。
髪の毛の質。
色、長さ、硬いか柔らかいか、多いか少ないか、
どこにウズがあって、どこで分かれているか、
顔や全体像との相性はどうか、
生活やスタイルにマッチしているか、
廻りの環境はどうか、
年齢は?性別は?目的は?期間は?
いろんな問いに合わせて最上のシンメトリーを探りよせます。
つまりシンメトリーとは中心であり、
同時に中間でもある訳です。
が、
前回の内容に合わせて書くとすれば、
その限りではないという部分にもスポットを当てなくてはなりません。
今回の書きたい部分の肝でもあります。
タイポグラフィではどうでしょうか。
完璧なシンメトリーは可能でしょうか。
今までに多くの美術家やグラフィックデザイナーや印刷職人が、
この問いに挑戦し続けてきた事でしょう。
シンメトリー、
ああ、シンメトリー。
下手したらこれを追求し続ける事で一生が終わってしまうんじゃないでしょうか…。
とは言ってもやはり何処かで折り合いを付けなくてはならないです。
そうです。
望むべきシンメトリーは完璧でなくてななりません。
ですが、
それは無理なのです。
物事に完璧は有り得ないですし、
完璧な女性程に魅力の欠如を感じずには入られません。
何処かに欠点があるからこそ、
1つの魅力が発揮されるのです。
重要な事は丁度良い具合を見極める事です。
丁度良い具合を探す旅とは、
準備や技術や経験、知識があればある程度は達成出来ると思いますが、
そこらへんの具体的な花形装飾活字とタイポグラフィについては、
次回へ続く。